いつかぼっちキャンプをしてみたい。
そんな願いを持ち続けてきたけれど、準備が大変そうだったり勇気が出なかったり。
そこで、はらぺこ島のキャンプ場でやってみることにしました。
はらぺこ島のキャンプ場は元々小さいテントが3つ用意されており、その他にゲスト用のちょっとグレードアップしたテントが1つ。今回は小さいテントの一つ、この黄色いテントに泊まることにしてみました。

ぼっちキャンプでやりたいこと。
- コーヒーを飲む with ちょこっとお菓子
- 本を読む
- ごはんを作ってみる
- 焚き火をしながら星を見る
- 何もしないでぼーっとする
以上5つ。必要なのはコーヒーとお菓子の準備、本を選ぶこと、ごはんの買い出し。薪やキャンプの道具は現地に揃っているので、必要なのでたったこれだけ。コーヒーの道具と豆はおうちにある。本は選ぶだけ。当日はらぺこマーケットでごはんの材料とちょこっとお菓子の買い出し。あまりに簡単なので、わくわくしてきたぞ。はらぺこ島は超初心者のキャンプのハードルをぐんと下げてくれますね。
コーヒー豆は一番好きなコスタリカフローラルハニーを持っていきます。これはぺこが昔、他の島で飲んだコーヒーが忘れられず、コーヒー屋さんでその味を言葉で再現して探してもらったもの。お店の人が「これが似ているのでは」と選んでくれた豆を家で飲んでみたところ、ドンピシャだったのです。
本は慎重に選びます。初めてのぼっちキャンプだし、そこで読む本はきっと記憶に残るはず。その場の空気を纏ったまま自分に吸収される気がします。音楽も同じかな。今まで旅で読んだ本や聴いた音楽を思い返してみると、それらは時間が経っても記憶が残り続けています。元の生活に戻り、再びその本のページをめくりメロディーを耳にすると、いつでもその場所に帰ることができるんです。だから本や音楽は私にとって大切なアイテム。その場所、その時の気持ちにピッタリくるものを選びたい。初ぼっちキャンプには何がいいかな。星野道夫さんの「旅をする木」はどうかな。
ごはんの買い出しははらぺこマーケットで。案内所の左横にあるマーケットには島中のカフェやレストランの出店があって、ケーキやお菓子、料理の材料が入手できます。おいしいランチボックスもあるので、お昼はそれでもいいかな。何しろ島にはカフェが6こ、レストランが2つもあるので、おいしい食べ物には事欠かないのです。
「ひとりになるってこういうことだな」と実感できました。島ではいろんな場所で一人の時間を持つことができますが、風の音や虫や鳥の声しか聞こえない自然の中で一晩過ごすと、それとは全く違う体験ができました。「ああ、ここには自分しかいないんだ」と心から思いました。それは孤独で寂しいというよりも、ただひたすらその事実をなぞり、一人だという気持ちを感じるだけ。その時間が自分自身をどんどんクリアにしてくれました。
余計なことを考える時間はなく、次にやるべき工程を黙々とこなす。この「黙々とこなす」ということが日常生活ではあまりできていないんですよね。何かをしながら別のことを考えたり、少し先のことをあれこれ考えたり。手を動かしながら頭は違うことを考えているのが多いことに気づきました。でもキャンプ中は「今、ここ」だけ。今取り組んでいることだけに集中している。これっていわゆるマインドフルネスなのかな。自然にどっぷり浸り、日頃あまり使えていない五感を少しだけ復活させることができました。これが初ぼっちキャンプの一番の収穫です。
ひとりの時間をそんなに不安を感じることなく楽しめたのは、はらぺこ島のサイズ感、山を降りればあの住民たちがいるという安心感もあったからだと思いました。
日常生活に浸りすぎてしまったなと感じたら、また来たいキャンプ場です。
